うさぎ 各方面から「酒田市役所ネタはいつまで続くのか」という問い合わせが殺到しています。
女性 「してません!!」

うさぎ ・・・・北前船は4月から5月には瀬戸内から塩などを運び寄港地でうりさばき、6月から8月は酒田から米、酒、紅花などを積み込み、9月から10月は北海道からニシン〆粕、昆布、魚貝などを運びました。
北前船の西回航路の発達で運輸の重要な港として酒田市は「西は堺、東は酒田」いわれ繁栄しました。
当時の北前船は各寄港地で積み荷を販売し、またその現金で各地で商品を買うという移動マーケットのような商いでした。

港、酒田としての繁栄は、今でも当時の豪商の史跡や美術品の収蔵などでその一端を見ることができます。

酒田の過去そして未来を語る上でとても参考になるのが「海洋センターです。」
私は出張のたびに必ず寄ると行っても過言ではありません。
まぁ鼠ヶ関も確実に寄りますが・・。

うさぎ 海洋センターですが・・・。
酒田港にあります。
まず階段上がると・・・、目に入らないのですが、狭い通路の壁に・・・・。

ニヒル 「ふつうは最初に目にはいるのは・・・という書き出しだと思いますが・・・。」

うさぎ ・・・・通路の裏側の、普通は全く目に入らない場所に国土地理院発行の過去の地形図が貼ってあります。

これにより港の埋め立ての様子など港湾開発でどのように地形が変わったかの変遷が分かりました。

全ての画像はクリックで拡大できます。
大正14年です。
大正14
酒田港は最上川はまだ堤防で南北に分割されていません。
また日和山公園の北西は埋め立て予定地となっています。

すこし時代は進んで昭和36年、
昭和36年
日和山は地図の右下です。北西にあった埋め立て予定地はすでに整備が終わっています。
戦争前後の地形図が無いのですが、この年月でずいぶん港湾整備が進んだと考えられます。
最上川は本流と港湾部分に堤防で仕切られています。


さらに時代は進んで昭和50年、
昭和50年
港湾内の最上川を仕切っている護岸が新たに整備されています。
また酒田市北部の砂丘地に新たに道路が建設されています。
このあたりは現在の風力発電所やリサイクルの設備があるところだと考えられます。

さらに進んで平成10年
平成10年
この25年は最も開発が進んでいます。日和山の対岸川でも新たに道路が建設されています。対岸の岬の形状も異なっています。
昭和50年の時の海岸線は大きく形を変え、地図上でも、四角く人工的に埋め立てられたことが分かります。
また港の奥深くで直角に入っていた入り江は途中まで埋め立てられています。

さらに進んで多分平成12年
多分 平成12 年
市内では大きな変化は見られません。以前の地図では載っていないのですが、この地図では更に北部の地図も表示されていて、海岸線から明らかに近代で開発されたことが分かります。

最後に明治21年
明治 21 年
縮尺が違うので直接に比較はできないですが、大正14年よりもさらに港湾は自然の地形のままと考えられます。

海洋センターでは各時代の港の貴重な写真も展示してあります。

そして酒田市の未来についても海洋センターでは学ぶことができます。
現在の酒田港は平成15年4月にリサイクルポートの指定港となりました。

リサイクルポート港は全国規模で循環型社会の構築のために、広域的なリサイクル施設に対応したネットワークの拠点となる港湾です。
たとえば酒田港にはPCB(ポリ塩化ビフェニル)の無害化とリサイクルの設備が整っています。

PCBは熱に強い、燃えにくい、電気を通さない、水に溶けない、等の性質を持つ油の一種ですが、その優れた特性から変圧器や塗料、潤滑油、印刷インキ等に使われていたが、昭和40年代後半に人体や環境への影響が指摘され使用が禁止されました。
食物連鎖で動物の体内にも蓄積され、発癌性があり、また皮膚障害、内臓障害、ホルモン異常を引き起こすことが分かっています。
廃棄物となったPCBの保管から無害化への処理が酒田港で行われているのは未来の酒田港にとって大変に意味があるものです。

このほかにも沢山の循環型リサイクル工場が酒田港にあります。
酒田港 リサイクル関連事業

現代は工業製品の製造、使用、廃棄、というサイクルがとても短く、環境への負荷を考えると循環型リサイクルは確立しなければいけないと思いますが、酒田市はその中核都市となっていくと思われます。

環境への影響評価はこのようにリサイクルをする事まで考えると、たとえば車などは新たに製造するよりも長い期間使用する場合という、総ライフサイクルでの環境影響評価を考える必要があると思いますが、現代の短い使用期間でのライフスタイルをかえるという意識改革が必要ですので、これは現代人にとって簡単ではありません。
それは別として酒田市はこのように未来を見据えてリサイクル指定港になったのです。

また海洋センターはその他にも見所が一杯です。
海の科学館や加山雄三ミュージアムにも勝るとも劣らない船舶模型は大変にすばらしいです。しかも全てが寄贈というものです。絶対に見ていただきたいです。
船模型

ちなみに加山雄三先生の作品は大変にすばらしいので一度ご覧いただきたいと思います。
加山雄三先生に関するブログhttp://www.ezawajimuki.co.jp/blog/index.php?e=398

長くなってしまいました・・・。最後は空撮です。
南側からの空撮です。
空撮
女性 「これは海洋センター・・・・じゃ・・・・」
うさぎ 「ジャンプしたんで空撮です!」

うさぎ 海洋センター入場無料です。職員の方は優しくて大変美しい方です。ハート

うさぎ 酒田市ブログはこの第10回をもって完結といたします。長い間ありがとうございました。長々と駄文を書いてしまい申し訳ありません。
来シーズン落札できましたらまた続酒田市役所を書こうと思います。

女性 「えっまた書くの?」
うさぎ 「書きたいですハート


提供:ビジネスブログのe売るしくみ研究所..